高齢者の独居はデンジャラスな世界【看護師妻】
こんばんは。
今宵は看護師妻の天使ママがお届けいたします。
今日はとうやの学校の日。私は1人でお仕事です。
最近新しくご依頼頂いたご新規様で少し心配な方がいらっしゃいます。
今までずっとお1人暮らし。今回初めて介護保険のサービスをお使いになる方でした。
お子様たちはみんな遠方に住んでいてい頻繁には会えていなかったようです。
ここ1カ月以内に転んでそれ以来腰が痛くて家事が出来ないからサービスを使いたいというご希望でした。
私たちへのご依頼内容はお買い物とお掃除と入浴介助。だがしかし、いざお家の中に入らせて頂くと散らかり具合は仕方ないにせよ、あれがない、これがない。同じことを繰り返し質問。ズボンの下には下着とズボン下を4枚も5枚も履いている。
冷蔵庫の中には保冷剤が山ほど。台所には2年前に賞味期限が切れたお粥・・・。
よく今まで1人で無事に生活していたなぁという感じです。
内服薬もわざわざシートを1錠ずつにばらして切ってしまっていて残数もバラバラ。一番大事な血圧の薬は見当たらず・・・。
ぜんっぜんちゃんと飲めてないと思うのですが、本人はちゃんと飲めてると。
これは早急に生活の立て直しが必要そうです。
私がいる間に、息子様からお電話がありお話されている様子だとご主人の七回忌の法事は腰が痛くて自分はいけないからお寺には御礼をいくら包んでおくようにとか指示していて一見とてもしっかりしていそうな感じです。
電話だけでは分からない、実情というのがあるのですよねぇ。
来週御家族がお見えになるそうでそこでケアマネさんとしっかり整理をしてもらいます。
今回どういった経緯で今のケアマネさんのもとにこの方が辿り着いたのかは知りませんが、とにかく辿り着いてよかったです。
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こういう独居で身寄りがなかったり、家族とあまり関わりが少ないという高齢者はこれからますます増えると思います。何かのきっかけでこうやって発見できればいいですが、認知症が人知れず進行していて実は家の中がめちゃくちゃで、気付いたら家の中で倒れていたとか、火事を出しちゃったとかそんなことになったら大変です。
だいぶ前ですが、一軒家の中で高齢者の兄弟3人がひっそり餓死していたなんてニュースもありました。
認知症も軽度なうちは周りからも気付かれにくく、一緒に住んでいて長い時間見てないと分からない程度なこともありますし、それくらいのうちに受診できていればいいですが、進行してしまうと困っていてもどこに連絡をすればいいのかさえ分からなくなってしまいます。
これからはこういう独居の高齢者の安否確認をどうしていくのか。どこまで確認するべきなのかというのはとても重要な課題であるなぁと感じました。
病院に勤めていた時も入院してきてこれで1人暮らししていたの⁉とびっくりしてしまうほど現状認識が出来ていない患者さんとか、薬が全然でたらめになっているけど自己管理していた患者さんとか時々本当に「よくぞ御無事で。」と手を握りたくなるような患者さんもいましたからねぇ。
病院で見てきたそういう方たちは実際家でこんな風に生活していたんだなぁって実感しています。なかなかデンジャラスな世界です。
私達に出来ることを精いっぱいやっていきたいと思います。